大川隆法総裁法話「不幸であることをやめるには」より抜粋

（『幸福の法』第1章所収）

人生の目的というものを考えるときに、第一の目的はやっぱり「自己発見の旅」であろうと思うんですね。「個性を持って生まれてくる」ということ自体が「自分自身の人生というものを究めなさい」ということなんですね。「なぜ、こういう個性を持って生まれたのか」「（自分は）いかなる人生を与えられたのか」まず「自己を探究して発見しなさい」と。自己探究・発見の旅、これはもう

誰もが逃れることができないことだと思うんですね。もう一つは、他者とのかかわりですね。「他の人たち、社会とのかかわりにおいて、自分はいかなる役割を果たすことができるのか」「他者とのかかわりにおいて自己を知る。（他者と）影響を与え合う存在として生きていくことの大切さを学ぶ」ということですね。これが人生の基本的な二つの目的だと思うんです。他の人がいませんと 自分自身を知ることも、なかなかできないんですね。自分一人だけでいても、なかなか自分を知ることはできない。いろんな考え方の違う人、意見の違う人、好きな人嫌いな人、いっぱいいて初めて自分自身というものが分かるし、人間の違いを知って、自分の考え方が偏っていたり平均的でないかどうかも分かるようになる。だから、人が自分の思うようにならない、そういうふうになってくれないけれども、いろんな方がいるということがほんとうありがたいことなんだなと。自分を教えてくれる。自分自身を教えてくれる。いろんな「ああ、こんな人がありえるんだな。存在できるんだな。こんな考え方があるんだな。こんな性格がありえるんだな」と、まこと不思議に思うんですけど、それが逆照射されて自分自身を知るために、どうしてもいろんな多様な能力や個性のある人が必要なんですね。それで人間は共同生活をしているわけですね。人がいなければ自分自身がわからないです。全然ね。これが、神様仏様といわれる存在が、実は世界を創った理由でもあろうと思いますが、相対的な世界を展開することによって互いに磨き合う世界を創ることによって、自己認識を深めているんですね。自己の可能性もまた楽しんでいるというふうに思われるわけですね。